障害年金とは

障害年金と言うと、身体や目、耳に不自由の方が対象と思われがちですが、障害年金は「病気やケガ」によるものを対象としているため、うつ病や知的障害・てんかんや悪性新生物(がん)なども障害年金の対象となります。

障害年金は、自動的にもらえるものではなく、請求しなければもらえません。また障害者手帳とは別制度であり、障害者であるば年金がもらえるわけではありません。

障害年金受けるための要件

・一定期間、年金保険料の納めているか免除を受けていること。 

・病気やケガで、初めて医療機関を受診し、16か月以上経過している。

これらが、前提条件になり、以下のような状態である場合に請求できます。

1 級:身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が、日常生活が不能ならしめる程度

2 級:身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が、日常生活に著しい制限を受ける程度。労務も不能。

3 級:労働が著しい制限を受ける程度(厚生年金のみ)。

なお、請求するには、上記の要件を満たした上で、初診日の証明と診断書を医療機関を取得し請求書等必要書類を提出することになります。

障害年金の請求は、正当な権利です

障害年金は、あまり知られていない制度であり、さらに用語や要件が複雑・難しく、また病気などで治療中の方にとっては外出ができなかったり、認識・理解に時間を要することなどから請求するのに困難な場合があります。

障害年金はもらえないと言われることがあるようですが、障害年金を受け取れるかどうかを決定するのは、相談員でも医師でもなく、年金機構の認定医です。

障害年金は、要件を満たす限り誰でも請求できる年金保険制度です。

高齢になって年金(老齢年金)を受け取れるのはなぜでしょうか?それは、高齢により就労により収入を得ることが困難になるためです。

障害年金も同じです。障害年金は、病気やケガで就労により収入を得ることが困難になったときに請求できる年金です。したがって、障害年金を請求することは、老齢年金の請求と同じく正当な権利なのです。

教えてくれない障害年金

残念ながら、現在の社会環境において私たちが障害年金を知る機会は少ないです。

毎月1~3万円の年金保険料を払っているのに、受けられる年金は高齢になったときの老齢年金だけと思っている方も少なくありません。。

「年金保険料を払いなさい」という案内は来ますが、「障害年金の給付を受けられます」という案内は来ません。

請求できるのに、障害年金を知らないかったために請求できなかった。あとから障害年金を知って、請求しようとしても時効により全額支給されないこともあります。 

病気などで治療中の場合、仕事を辞めざるをえない状況になり収入がなくなったり、貯金や資産を崩したり、医療費がかさんだり、あるいは借金をしたりと、日常生活を営む上で金銭的に厳しい環境にある場合があります。

私たちは、こういう場合に備え、働いて収入を得られなくなったときのために年金保険料を支払っているのです。

障害年金を請求する時期は、苦しい時にくる。

障害年金は、初診日から1年6ヵ月経過していることが条件です。

風邪などであれば、1週間もあれば治ります。しかし、1年半も治療しているということは、病状が悪化していたり、慢性化していたりし、体力的・精神的にともに辛い時期に請求しなければならないこともあります。

そのため、請求が遅れたり、できなかったりすることはよくあることです。

ただ、あまりにも請求が遅れると医療機関が廃業していたり、担当の医師がいなかったり、カルテがなかったりと、障害年金の請求に必要な書類の取得が困難なことがあります。

この場合、通常よりも時間も費用も労力も費やし、最悪請求を断念しなければならないこともあります。

体調が悪いときに、障害年金を理解し、役所へ行き、医師に診断書をお願いし、添付書類を用意し、いくつもの書類を精査して、障害年金を請求するというのは、簡単なことではありません。

ご自身で障害年金の請求が困難な場合は、当事務所へご相談ください。障害年金の代理業務は、社会保険労務士の独占業務です。

ご自身の生活を守るために、高い保険料を払っているのですから、ぜひ、障害年金のことを知っていただき、少しでも困難な日常生活や心の負担を軽減し、治療に専念してください。

伊藤社労士事務所

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